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プレスリリース

2025年 新年及び5周年のご挨拶

2025.01.15

2025年がはじまりました。

「ヒューマンキャピタルの力で効果的な組織経営をデザインする」というミッションを掲げ2020年1月6日にリバネスキャピタルを設立してから、早くも5年が経過したことになります。

無事に5周年を迎えることができたのはひとえに、私たちを信じ、頼ってもらいながら世界を変えるチャレンジに邁進するディープテックベンチャーの経営者、ディープテック領域を加速するために惜しみない協力をいただいたパートナー企業・専門家、リバネスキャピタルやリバネスグループのメンバー、私たちの主催するプロジェクトに参加いただいた方々など、本当に数多くのみなさまのご協力があってこそです。

みなさまに心より感謝を申し上げるとともに、この5年の歩みを振り返りながら、2025年の新たなチャレンジについて宣言いたします。

<5年間の活動の振り返り>

リバネスキャピタルではこの5年間で、主に科学技術の力で社会課題解決を目指すディープテックベンチャーの創業期にフォーカスし、経営土台を整えるための仕組み作りにチャレンジしてきました。特に、創業初期の研究開発やPoCを経てマーケットやビジネスモデルが明確になるまでのフェーズを「ジャーミネーション(芽出し)期」と定義し、「資金」「人材」「経営管理」という3つの重点課題を解決するため、投資開発事業及び環境開発事業の取り組みを進めています。

投資開発事業においては、この5年間でリバネスキャピタルからの直接出資として52社に対し、1社あたり500〜2,000万円の少額出資を実施しました。また、2022年12月には国内初の無期限ファンドとして「ジャーミネーション1号ファンド」を組成し、これまで10社のディープテックベンチャーに対して1社あたり500万円の少額出資を実施しました。いずれも、リバネスの「サイエンスブリッジコミュニケーター」が自ら良き伴走者として、創業者と同じ熱量で世界を変えるチャレンジを共にするという名乗りを上げた案件であることが特徴です。

また、人材面においては、ディープテックベンチャー創業者の伴走プレーヤーを育成する目的で、大きく2つのプロジェクトを立ち上げました。

1つは、2023年に開始した、ディープテックベンチャーの“中”で活躍するCxO人材コミュニティである「ディープテックCxO会」です。本コミュニティでの活動にあたり毎年1つ研究テーマを設定しており、2023年は「創業期に必要なCxO人材のコンピテンシー解明」、2024年は「創業期ディープテックベンチャーの経営課題マップ開発」に挑みました。

もう1つは、2024年に開始した、ディープテックベンチャー創業者と同じ熱量で“外”から伴走する人材を輩出する「ジャーミネーションカレッジ」です。金融機関・VC/CVC・事業会社・地方自治体などから、スタートアップ・ベンチャー支援あるいはオープンイノベーションを担当する20名の方が修了し、ディープテックベンチャーの現実を深く理解し「ジャーミネーション」を促せる仲間を広く増やす一歩目を踏み出しました。

環境開発事業においては、リバネスキャピタルのメンバーが伴走先ベンチャーの一員として経理・労務をはじめとするコーポレート業務全般の実務を担うだけでなく、業務フローの内製化を作り込むオンサイトアドバイザリーサービスも開始し、この5年間で50社近くのベンチャー企業のコーポレート業務をサポートしてきました。

<2025年のリバネスキャピタル>

2022年11月に発表された「スタートアップ育成5か年計画」において、目標の1つとして将来的にスタートアップを10万社創出するということが明記されました。これはつまり、10万人の起業家が必要になるということですが、組織としての経営を考えると起業家と同じビジョン・同じマインドセットで伴走するプレーヤーは、起業家の何倍もの数が必要となります。

2025年は、この5か年計画の折り返しのタイミングを迎える年です。スタートアップを増やそうという流れは確実に大きなうねりとなってきていますが、一方で科学技術の力で社会課題解決を目指すディープテック領域のスタートアップあるいはベンチャー企業のジャーミネーション期においては、特に「資金」と伴走プレーヤーとしての「人材」はまだまだ不足しています。

ここに焦点を絞り、私たちがこの5年間で取り組んできた資金面と人材面の課題解決のための取り組みを、2025年はさらに進化させていきます。

1) ジャーミネーター(Germinator)の定義と育成モデルの開発

ディープテックベンチャーのジャーミネーション期における『起業家と同じビジョン・同じマインドセットで伴走するプレーヤー』を増やすことは、2025年の私たちの大きなミッションの1つであることは間違いありません。

ディープテックベンチャーのジャーミネーションを加速するため何らかの役割を担う伴走プレーヤーのことを、ジャーミネーションを促すという意味でまずは広く「ジャーミネーター」と名付けることにします。例えばベンチャーの中でCFOやCOOといった立場で創業者と共に走り活躍するジャーミネーターもいれば、ベンチャーへの出資者の立場で、事業開発や販路開拓、ビジネスモデル構築目線で(単なる壁打ちではない)様々なアクションをもって伴走するジャーミネーターもいるでしょう。

2025年、私たちはこの「ジャーミネーター」についての具体的な定義や、育成モデルの開発の取り組みを開始します。

2) CEC(Corporate Entrepreneur Capital)モデルの提唱とサービス化

ジャーミネーターとしてのベンチャーへの伴走の実践は、ゼロイチの事業開発や企業経営に関する経験の蓄積でもあります。これらの経験を通じ、ジャーミネーター自身がアントレプレナーへと進化する大きな可能性を秘めているという仮説を持っています。

一方で、ディープテックベンチャーと大企業、中堅・中小企業とのパートナーシップの促進は、リバネスグループにおいてここ数年の重点的な戦略の1つとなっています。

ジャーミネーターが共感したディープテックベンチャーに対し、大企業、中堅・中小企業が積極的に500万円サイズのコンパクトかつスピーディーなジャーミネーション出資をすることで、ジャーミネーターがディープテックベンチャーに伴走しやすくなります。そして、ジャーミネーターが伴走先の事業化に深く関わることでアントレプレナーの育成につなげる、という概念を、私たちは「CEC(Corporate Entrepreneur Capital)」と名付けました。

CECという概念のもと、アントレプレナー育成を効果的に行うためのモデルを開発中です。2025年の早いタイミングでサービスリリースを実施する予定ですので、ディープテックベンチャーとの連携とアントレプレナー育成に興味をお持ちの方は、是非お声がけください。

リバネスキャピタルは、「ヒューマンキャピタルの力で効果的な組織経営をデザインする」ことで、ディープテックベンチャーが加速する仕組み作りに取り組んでまいります。

2025年も、引き続きよろしくお願い申し上げます。

株式会社リバネスキャピタル
代表取締役社長 池上昌弘

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